派遣で働きながら生活をするポイントを紹介

派遣で働きながら生活をするポイントを紹介

派遣スタッフは、働く日数や時間を決めて、自分のスキルを活かした仕事ができる働き方です。でも、これから派遣の仕事をしようと思っている人の中には「派遣の仕事だけで生活できるのだろうか?」と不安になっている人もいるのではないでしょうか?

本記事では、「派遣の仕事だけで生活できるのだろうか?」といわれている理由や、派遣の仕事で生活をするメリット・デメリット、上手に生活をするポイントを紹介します。

派遣の仕事だけで生活できる?

派遣で働きながら生活をするポイントを紹介_1

派遣スタッフは、時給制で働くケースが一般的です。月給制で働く正社員と違い、働く時間や日数によって毎月の収入が変わります。また、派遣先で働ける期間は3ヶ月や6ヶ月など、あらかじめ決まっています。期間が3ヶ月なら3ヶ月で雇用契約を結び、必要であれば、契約更新を重ねていく働き方です。そのため「派遣の仕事は収入が不安定で生活できない」といわれることがあります。

でも、それは本当でしょうか? 株式会社リクルートの調査研究機関『ジョブズリサーチセンター(JBRC)』が発表した2022年6月度「派遣スタッフ募集時平均時給調査」によると、三大都市圏の6月度平均時給は1,594円で過去最高を更新しています。

時給1,594円で、1日8時間、1ヶ月で20日間働いた場合で計算してみましょう。1ヶ月の収入は255,040円です。総務省の家計調査報告書によると、単身者の月の平均消費支出は146,054円。収支を管理すれば、派遣の収入でも一人暮らし生活の可能性がありそうです。

厚生労働省が発表した「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によれば、大学卒の男女計での初任給は212,000円。男性の場合は212.800円、女性の場合は206,900円です。上記の場合でいうと、派遣スタッフの月収のほうが4~5万円高くなり、派遣スタッフのほうが正社員より月収が高いケースもあります。

大切なのは、派遣という雇用形態のメリット・デメリット、両方を踏まえたうえで、自分に合った働き方を選ぶこと。派遣という働き方について、もう少し詳しく見ていきましょう。

《参考サイト》
2022年6月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査(リクルート)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001611.000011414.html

家計調査報告書(総務省)
https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr-q.pdf

令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/19/01.html

派遣の仕事で生活をするメリット

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では、派遣という働き方には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。派遣の仕事で生活をするうえでの大事なポイントを見てみましょう。まずは、派遣の仕事で生活をするメリットを紹介します。

正社員と違い、転勤や異動がない

正社員は、転勤や異動があるのが一般的です。地方はもちろん、グローバル化に伴って、海外に転勤するケースも増えています。希望する部署に配属されても、別の部署に異動になることもよくあります。そのため、結婚や出産、介護といったライフステージの変化に大きな影響を与える場合があります。

その点、派遣スタッフには、転勤や異動がありません。勤務地も職種も自分の意志で選ぶことが可能です。キャリアデザイン・ライフデザインを描きやすいことが、派遣で働くメリットの1つです。

生活スタイルに仕事自体を合わせられる

派遣スタッフは、自分の生活スタイルに仕事自体を合わせることができます。働いていると毎日が仕事中心になってしまって、生活とのバランスがとりづらくなる人も多いのではないでしょうか。「仕事だけでなく、自分の生活も大事にしたい」、派遣はそんな希望を叶えられる働き方といえるでしょう。

派遣スタッフは、勤務地だけでなく、勤務時間や勤務日数など、自分の希望に合わせた条件で仕事を選ぶことができます。フルタイムでの勤務が難しい子育て中の方や、親の介護などで時短勤務を希望している方も、生活スタイルに合わせたお仕事を探すことが可能です。

派遣会社の福利厚生を利用できる

派遣会社の福利厚生を利用できることも、派遣スタッフとして働くことの大きなメリットの1つです。たとえば、オフィスワーク・IT・医療・介護などの人材総合サービス「スタッフサービスグループ」では、派遣スタッフの方々が安心して就業していただけるよう社会保険や有給休暇はもちろん、割引価格で加入できるリクルートグループ団体保険など、各種サポートを取りそろえています。

スタッフサービスグループの福利厚生
社会保険 労働者災害補償保険、健康保険、厚生年金
各種休暇・休業 有給休暇や特別休暇、介護と両立するための介護保険
医療・健康 年1回の健康診断やリクルートグループ団体保険の加入も可能
産休・育休 産前産後休暇、育児休業
相談窓口 就業中のさまざまなトラブルや悩みのサポート
スキルアップ スキルアップや資格取得の提携スクールや優待施設

▼詳細はこちら
https://www.staffservice.co.jp/benefits/

また、ベビーシッター利用割引などを福利厚生として取り入れている派遣会社もあります。派遣会社の福利厚生は、働く人たちの生活スタイルを保つのに必要な心強いバックアップとなります。

勤務時間数によっては正社員より給料が高くなる

冒頭でも紹介しましたが、派遣スタッフは、雇用契約の内容によっては、正社員や契約社員より給与が高くなるケースもあります。

例)フルタイムの派遣スタッフと正社員の給与比較

派遣 正社員
時給 1,500
月収 約24万円
1日8時間、1ヶ月に20日(週5日)勤務した場合
約21万円
大卒正社員の初任給の平均(※)
年収 約288万円
社会保険料などを引く前の金額
約252万円
大卒正社員の年収の平均

※厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給」より

株式会社リクルートの調査研究機関『ジョブズリサーチセンター(JBRC)』の2022年6月度「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、三大都市圏のアルバイト・パートの平均時給は1,127円。前述したように、派遣スタッフの平均時給は1,594円。時給450円以上もの違いがありました。

《参考サイト》
2022年6月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査(リクルート)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001612.000011414.html

派遣の仕事で生活をするデメリット

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では次に、派遣の仕事で生活をするデメリットも見てみましょう。

 

同じ職場にいられるのは3年のため、収入が不安定

派遣には「登録型派遣」と「紹介予定派遣」、「無期雇用派遣」という3つの働き方があります。

登録型派遣
一般的な派遣といわれる登録型派遣の場合、3ヶ月や6ヶ月などと契約期間が決まっているため、派遣先と派遣スタッフの双方合意のもと、契約更新を繰り返していきます。契約期間終了の1ヶ月前までに、更新か契約終了となるかが決まります。

最長3年までの長期就業は可能ですが、派遣期間の制限があり、ずっと同じ職場で働き続けることはできません。また、時給制の仕事が多いため、収入が不安定になる傾向があります。

でも実は、3年を超えて同じ企業で同じ仕事を続けることもできるのです。1つは、勤務先企業で直接雇用になる方法。もう1つは、最初から紹介予定派遣を選ぶ方法です。

直接雇用
直接雇用になると、勤務条件の自由度が減る、収入が減る場合がある、福利厚生が下がる場合がある、といったデメリットが生じる場合もありますが、継続して働くことができる、業務の幅が広がる、収入面が安定する、といったメリットがあります。

《関連サイト》
派遣から直接雇用になるには? 派遣と直接雇用のメリット・デメリットもご紹介
https://www.staffservice.co.jp/job/column/detail_003.html

紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、直接雇用を前提として一定期間派遣スタッフとして働く就労モデルです。派遣として働く期間は最長6ヶ月。それ以降は、企業と本人の合意があった場合に直接雇用となります。

《関連サイト》
紹介予定派遣とは? 就きたいお仕事に就くための自己PRとは?
https://www.staffservice.co.jp/job/column/detail_111.html

無期雇用派遣
派遣スタッフの場合は、派遣会社との契約が通算5年を超えると無期転換ルール(※)を使って派遣会社と無期雇用派遣(常用型派遣)契約を結ぶことができます。また、派遣会社の選考で採用されれば、有期雇用を経験しなくても無期雇用派遣となることが可能です。

(※)無期転換ルール:労働契約法18条で定められた「有期労働契約が通算5年を超えたときは、労働者の申し込みによって期間の定めのない無期労働契約に転換できる」というルール。

ボーナスの支給がない

派遣スタッフには、いわゆるボーナスはありません。ボーナスとは、主に夏は6月、冬は12月の年に2回、通常の給与とは別に支給される特別な給料です。支給日までの半年間を支給金額の査定期間とするのが一般的で、査定期間中にどれくらいの業務成績を上げられたかによって、ボーナスの支給金額は変動します。業績の良いときは多く、悪いときは少なく支給されるケースが多くあります。

派遣スタッフの場合、まとまった形でボーナスが支給されるケースはほとんどありませんが、それは派遣スタッフの給与には最初からボーナスや交通費などを含めた各手当が上乗せされているケースが多いからです。だからこそ、パートやアルバイトと比べると、時給が高い傾向にあるのです。

派遣の仕事で上手に生活するポイント

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最後に、派遣の仕事で上手に生活するポイントを紹介します。

毎月必要な生活費を知る(電気・ガス・水道代、食費、通信費、交際費、雑費など)

充実した暮らしをしている派遣スタッフもいれば、厳しい生活をしている正社員・契約社員もいます。どんな雇用形態であっても、安定した生活を送るための大事なポイントは、収入と支出のバランスのとれた暮らしをすることです。まずは電気・ガス・水道代、食費、通信費、交際費、雑費など、毎月必要となる生活費を把握しましょう。それによって、自分に必要な具体的な収入が見えてきます。

収入に合った賃料の部屋を選ぶ

一人暮らしをする場合、もうひとつ大事なポイントは、家賃です。毎月25万円の収入があっても、家賃が15万円だったら10万円しか残りません。家賃が5万円だったら、毎月20万円が残ります。家賃は最も大きな支出となることが多いため、収入に合わせた適切な賃料の部屋を選びましょう。

結婚、引っ越しなどのライフイベントに備えて少しずつ貯金する

派遣スタッフは、収入が不安定になることもあるため、貯金も重要です。もし仕事がうまく見つからなかった場合、当座の生活費が必要となります。結婚や引っ越しなどのライフイベントも、まとまったお金が必要です。毎月少しずつでも貯金し、いざというときに困らないように備えておきましょう。「今」だけでなく「未来」も見据えることが、派遣の仕事で上手に生活する大事なポイントです。

まとめ

いかがでしたか? 初めて派遣の仕事をするときは、いろいろな不安があるかもしれません。派遣スタッフは、正社員とは異なり、毎月決まった給料を支給されたり、年に2回ボーナスがもらえたりするわけではありません。ですが、そのぶん時給が高くなっており、生活スタイルに仕事を合わせる自由もあります。

日々の生活に本記事で紹介したポイントを盛り込むことで、派遣の仕事だけでも十分に生活できます。働く期間や時間を選びたい、残業や休日出社のない職場で働きたい、やりたい仕事を多数の中から選びたい。そんな希望のある方は、「派遣」という働き方を選んでみませんか?

ライター:鈴木にこ(ライター)
求人メディアの編集者を経て、フリーランスとして活動中。派遣・新卒・転職メディアの編集協力、ビジネス・ライフスタイル関連の書籍や記事のライティングをおこなう。

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