英語を活かせる仕事がしたい! 必要な英語スキルからスキルアップ方法まで徹底解説!

英語を活かせる仕事がしたい! 必要な英語スキルからスキルアップ方法まで徹底解説!

英語を活かせる仕事は、多種多様。日常会話レベルの英語で通用する職業から、ビジネス英語や専門用語を使いこなせなければ活躍できない専門的な職種まで、多くの仕事があります。まずは自分のスキルに合った働き方で英語に携わることができる仕事を探してみてはいかがでしょうか。 やってみたい仕事が自分のスキル以上のものであるなら、その仕事に必要な英語スキルや求められる経験を知り、現在のスキルや経験と照らし合わせて、スキルアップするための仕事を探すのもおすすめです。英語力を活かして仕事をしたいと思っている方向けに英語を活かせる仕事からスキルアップの方法までを解説します。

英語力を活かせる仕事に就くための目安がわかる、TOEICスコア

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TOEIC(Test of English for International Communication)は、英語によるコミュニケーションとビジネスの能力を測るための検定試験で、日本を含め150カ国以上で実施されています。TOEICの満点は990点で、多くの企業が英語スキルを測る指標にしているため、応募する際の目安となると同時に、自身の英語力のアピールとして有効です。

英語スキルが求められる求人票には、「日常英会話程度」「英文事務の経験が必要」「簡易翻訳ができる程度」など、求められるレベルが大まかに掲載されています。合わせて、「TOEICスコア〇〇以上」など、具体的な条件が明記されている場合もあります。まずは、スコアごとにどれくらいの英語力が備わっていることを指すのかを確認しておきましょう。

※本記事において、「TOEIC」は「TOEIC Listening & Reading Test試験」のことを指しています。

TOEICスコア 500~600(基本レベル、基礎レベル)

英語の基礎力がある段階。旅先でのコミュニケーションでは困りませんが、ビジネスにおいてはまだ不十分な英語力といえます。ただし、TOEICの平均スコアが584点(2018年6月から2019年5月までの加重平均で算出)であることから、履歴書に記載してマイナス評価につながることはありません。

TOEICスコア 600~700(中級レベル、日常会話レベル/英検2級程度)

英語力の基準としてよく用いられるのが「スコア600」。長文がある程度聞き取れ、簡単な意見や感想を英語で言うことができるレベルです。上場企業が社員に求めるレベルが600点(※)であり、履歴書に書くことがアピールになるでしょう。ただし、外資系企業ではまだ不足しているスコアです。

※企業や派遣会社によって基準は異なります。

《参考》
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
「2013年 上場企業における英語活用実態調査 報告書」
https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/katsuyo_2013.html

TOEICスコア 700~800(基本レベル、基礎レベル/英検2級~準1級程度)

英文を細部まで聞き取ることができ、英語で意見を述べたり、複雑な要求にも応えられるレベルです。TOEICスコアで700点以上を取得している人は全体の約3割とごく一部。国際部門の業務にも活用できるでしょう。ぜひ、履歴書に書いてアピールしましょう。外資系企業にもチャレンジできそうです。

TOEICスコア 800~900(ビジネスレベル/英検準1級程度)

「英語が得意」「英語を活かして仕事ができる」と言えるレベル。高度な英文の聞き取り、読み書きが十分にでき、応募できる企業や職種も大きく広がります。同時に、ビジネスで英語を使った実務経験が求められる場合も多くなります。

TOEICスコア 900以上(ネイティブレベル/英検1級程度)

英語を使って仕事をする上で困ることがないレベルです。TOEICで900点以上を取得できるのは全受験者の3~4%しかおらず、極めて高いスコアです。高い英語力が求められる企業・業務においても十分に対応できるでしょう。

英語を使う職業をレベル別に紹介

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新卒者だけでなく転職者に対しても、企業が英語力を求める傾向は高まっています。例えば、英語を使用する部署の中途採用においては、50%以上が採用要件としてTOEICスコアを設けています(※)。
もちろん派遣スタッフも、英語スキルを持ち合わせていることは希望の仕事に就けるチャンスが高くなるということです。では、どんな仕事でどれくらいのスコアやスキルが求められているのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

※紹介する職種とスコアは一例で、企業や派遣会社によって異なります。

《参考》
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「英語活用実態調査2019」
https://www.iibc-global.org/iibc/press/2019/p128.html

TOEICスコア 500以上の英語力を活かせる仕事

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・空港のグランドスタッフ
多くの航空会社で、TOEICスコア550以上を求めています。チェックインやゲート業務、空港内でのお客様対応が主な業務。質問やトラブルに対して、英語での対応が求められる場面も少なくありません。

・OA事務(メールのみ)
契約書や資料の作成、ファイリングやデータ集計、電話や来客対応など事務作業全般が業務。外資系企業の場合、英文でのメールのやりとりが日常的に発生する場合もあります。

・生産技術エンジニア
海外拠点や企業と開発を進めることが多いエンジニアの場合、英語でのやりとりが伴います。経験に応じて、マニュアルや仕様書の作成を英語でおこなうこともあります。

TOEICスコア 600以上の英語力を活かせる仕事

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・子ども向け英会話講師
子ども向け英会話講師では高い採用条件を設けていない場合がありますが、おおむねTOEICスコア600点以上が求められます。スコアだけでなく、英語での意思疎通や正しい発音ができることなどは必須です。

・海外旅行の添乗員
スケジュール管理や旅行先での案内に加えて、入出国手続きや税関検査の手伝いなど海外旅行の際の幅広い業務を担います。現地でのやりとりの多くで英語力が必要です。

・旅行会社スタッフ
添乗員でなくても、旅行会社で海外旅行を取り扱う場合、英語を使う場面はたくさんあります。外国人顧客の対応はもちろん、予約手配や海外の旅行会社のやりとりなど、日々英語に接することになります。

・レストランのホールスタッフ
外国人が多く集まるレストランやカフェなどの接客スタッフも、英語力が求められます。英語が使えれば、メニューの説明などよりスムーズなコミュニケーションが可能になります。

・ITエンジニア
エンジニアをはじめ、IT関連の職種全般で英語力が求められる場面は増えています。最新技術を取り入れるためには高い英語スキルが不可欠で、加えてコミュニケーション能力も備えている人材へのニーズが高まっています。

・人事、総務、経理
グローバル展開をしている企業では、英語力が強みになります。特に外国人の採用までおこなう人事では、書類作成や読解力に加えて、英語でのコミュニケーションスキルも備わっていることが望ましいでしょう。

・英文事務、貿易事務
一般事務と比べ、英語の書類やメールを取り扱う場面が多いことが特徴です。英語の資料や見積書の作成の他、ビザの申請や簡単な翻訳などが求められることもあります。

・外資系企業の受付
フロントでの受付や案内、入力業務などを担います。外資系企業の場合、英語で対応できることが必須となります。

> 輸出入には絶対欠かせない役割!英文事務の仕事内容
> 外資系企業のお仕事

TOEICスコア 700以上の英語力を活かせる仕事

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・マンションやホテルのコンシェルジュ
マンションやホテルでさまざまなサービスを提供します。ホテルはもちろん、高級マンションでも外国の人たちと接する場面が多くあるため、特にリスニングやスピーキングの高いスキルが必要です。

・英語教材の編集・制作・校正
英語教材を制作する場合、基本的な編集や校正の知識・経験に加えて、一定の英語力も必要とされます。企業によって求めるスキルは異なりますが、翻訳や英語での電話、メールなど日常的に英語を使えるとベストです。

・販売企画、マーケティング
市場調査やメディアへの対応、広告出稿に伴う業務などが主な仕事内容です。外資系企業ではもちろん、日系企業が自社製品を海外へ展開する場合なども、ビジネスレベルの英語力が求められます。

TOEICスコア 800以上の英語力を活かせる仕事

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・秘書
社長や役員のスケジュール調整や来客対応、資料作成などが主業務です。上司が外国人の場合はもちろんですが、日系企業においても、海外進出や社内公用語が英語になるケースも想定され、高い英語力を備えていることは必須です。

・英会話スクール講師
多くのスクールで、TOEICスコア850点以上を採用の目安としています。スコアだけでなく、日常会話からビジネス英語まで、幅広い実践力も持ち合わせていると大きな強みとなります。

TOEICスコア 900以上の英語力を活かせる仕事

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・通訳
主に、同時通訳と逐次通訳の2種類があります。クライアントが伝えたいことを即時理解し、適切に伝えることが求められます。ネイティブレベルの英語力に加えて、幅広い見識、推察力や柔軟性も不可欠です。

・翻訳
文芸(出版)翻訳と実務(産業)翻訳に大別されます。近年は特に、実務翻訳のニーズが高まっています。TOEICスコア900点以上の高い英語力だけでなく、言葉と表現力のセンスも備わっていることが好ましいです。

・ソフトウエアの設計・開発
システムやソフトウエアの開発をおこなうエンジニアにも、英語が強い味方になります。最新情報が海外から発信されることが多く、また、外国籍のエンジニアとやりとりをする場面も増加しています。

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> 活躍の場は幅広い!?通訳の仕事内容や特色

英語を使う仕事で活かせる資格とは?

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幅広く採用されているTOEICの他にも、英語力を測り、客観的に示す検定や資格は複数あります。英語力と言っても、人によって得意なことはさまざまです。またどんな仕事を目指すのかによっても、どのような検定・資格が有利なのかは異なります。ここでは、ビジネスで目安として用いられる主な検定・資格を紹介します。

TOEIC

日常生活やビジネスで実際に使える英語力を測定するための世界共通テスト。多くの企業が採用基準として取り入れており、初級者から上級者まで自分の英語力を証明することができます。

TOEICには4種類ありますが、一般的に評価基準として用いられるのは、聞く・読む力を測る「Listening & Reading Test 」。リスニングとリーディングのみで構成されており、合否ではなく0~990点までのスコアで評価されます。年10回開催されていて、何度でも受検することが可能です。

英検®

正式名称は「実用英語技能検定」。日本で最大規模の英語検定試験です。5級から1級まで7つのグレードに分かれており、それぞれ「聞く」「読む」「書く」「話す」の4つの技能を測定します。自分のスキルや習熟度に合わせて受検する級を選び、ステップアップできる点が特徴のひとつで、子どもから社会人まで幅広い人が利用しています。仕事でアピールする場合は、2級以上の取得が望ましいとされています。準1級は、TOEICスコア800点以上に相当します。

日商ビジネス英語検定

日商(日本商工会議所)が運営する民間の英語検定試験。ビジネス英語のライティングスキルを重視した検定です。企画書や報告書、電子メールの作成など、ビジネスにおける実用的な知識が問われるため、商社や海外との取引をおこなう仕事を目指す人におすすめです。日商ビジネス英語検定は3級から1級に分かれており、1級は、豊富な実務経験と英語を使ったビジネスコミュニケーション能力があることの証明となります。

TOEFL、BULATS、IELTS

TOEFL(トーフル)は、非英語圏出身者を対象とした「外国語としての英語力」の判定テストです。主に、大学・大学院レベルのアカデミックな場面での英語力を測ることが目的で、留学や大学院進学の際の評価に使用されるのが一般的です。

BULATS(ブラッツ)は、EUを中心に広く普及しているビジネス英語の能力テスト。ビジネスレターや報告書、企画書の作成などビジネス分野に特化した試験であることが特徴です。「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能がグローバルビジネスの現場で通じるかどうかを測定することができるため、商社をはじめ採用時に考査に加える企業が増えています。

IELTS(アイエルツ)は、世界140カ国以上でおこなわれている英語習熟度を測るための検定試験です。大学などへの出願のための「アカデミック・モジュール」と、学業以外の研修や移住に関わる「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2種類があります。結果は1.0から9.0までの0.5刻みのスコアで表示され、仕事では5.0以上からがアピールにつながりやすいでしょう。

英語力を磨く! おすすめスキルアップ方法

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英語力向上のための学習方法はさまざまです。各方法の自分にとってのメリット・デメリットを見極めて取り組むと、より高い効果へとつながるでしょう。ここでは、いくつかの学習方法と、学習継続のためのヒントをピックアップして紹介します。

目標を持つ

英語学習のポイントは、自分の中に目標やゴールを持つこと。目標設定には、数字や期間などなるべく具体的な要素を盛り込むのがおすすめです。例えば、「半年でTOEICスコアを100上げる」「1年後に外資系の企業に勤める」など、英語を学ぶことで何を達成したいのか、どんな自分になりたいのかを明確にしましょう。そうすることで、日々の目標に落とし込みやすくなるだけでなく、学習のモチベーションをアップ&キープしやすくなります。

英語でインプット・アウトプットする

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机上で英語学習を積み重ね、英文を聞いたり読んだりするスキルを身につけたあとは、英語で自身の考えを述べ、他者とコミュニケーションができる状態が求められます。実地で使えるようになるために、英語の4技能はどう磨けばよいのでしょう。

リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの4技能が連動して初めて、使える英語力は磨かれます。どれか一つの学習、または学習方法に偏ることなく勉強するのがよいでしょう。インプットとアウトプットのバランスをとりながらの学習も大切です。

■リスニング CD付きの英語用教材など、原稿と音源がそろっているものを使いましょう。最初に音を聞き、そのあと原稿を確認することで、自分が聞き取れていなかった箇所を認識することができます。また、書き取り(ディクテーション)をするとスペルや文法の確認もでき、より効果的です。

■スピーキング
1人でできる学習法として、シャドーイングがおすすめです。シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら真似してしゃべること。英文を見ず、耳だけで聞き取って発音することでスピーキング力が磨かれます。専用の教材の他、YouTubeなどの動画を活用するのもよいでしょう。また、英会話スクールやオンラインレッスンなどで、外国人講師とマンツーマンで話すことは、上達への近道といえそうです。
 

■リーディング
英語の書籍や文章をたくさん読むことで磨くことができます。おすすめはレベル別の速読用洋書ですが、自分の趣味の本や小説、雑誌など関心を持って読めるものも効果的です。文章の構造を意識して読むことで文法力が磨かれるでしょう。またスラッシュリーディング(英語をスラッシュで区切り、英語の語順のまま理解すること)も、英文を1回で理解できるようになる訓練として効果が期待できます。

■ライティング
間違っている箇所を正しく把握することがライティングでは重要です。ライティングスキルのアップには、英文をオンラインで添削してくれるサービスや英会話スクールで適切に添削してもらうのがおすすめです。また、文章構造を意識しながら短い英文を書き写したり、毎日英語で日記をつけたりするなど、毎日少しずつ学習することも意識しましょう。

隙間時間を活用して英語を勉強して定期的に試験を受ける

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まとまった英語の学習時間をとりにくい場合は、通勤時間をはじめ、お風呂や歯磨きの時間など、隙間時間を使っての勉強もぜひプラスしましょう。また、英語の学習がひとりよがりにならないよう、少なくとも1年に1回は検定や試験に挑戦するのがおすすめです。実力を客観的に示すためにも明確にスコアを出すことは必要です。受検するという目標、そして結果が、英語学習をよりがんばるための刺激やモチベーションにもなるでしょう。

スキルの把握と効果的な学習で、英語力を活かせる仕事を目指そう!

ビジネスの世界で、たしかな英語力がより一層求められている昨今。得意な英語力をより一層磨いたり、検定でさらなるレベルアップを図ったりして、英語を使う仕事への一歩を踏み出しましょう。

> 外資系企業のお仕事

ライター:みやごかよ(コピーライター/ライター)
複数の広告制作会社にてコピーライター、プランナー、制作ディレクターを経験後に独立。現在はフリーランスとして活動中。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく~」という井上ひさしさんの言葉を大切に日々ライティング中。猫と植物とアートをこよなく愛する一女の母。

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